コミック 日本の名城
異才発掘!!
城は男のロマンです(断言)。そびえる天守、堅固な石垣、そして築城から現在に至る熱きドラマの数々。どんな城でも半可通の歴女など圧倒するスケールを持ち合わせています。
「日本の名城」はマンコミの実力派作家陣6人が17の名城をコミック化したアンソロジー。名城ウンチク満載、笑いあり・涙ありの贅沢な作品集ですが、何を間違えたか「城擬人化」というフロンティアに到達してしまった漫画家が紛れ込んでいます。今回はそんな桝田道也の3篇をご紹介。
「どっからみても波瀾万城1 安土城」
安土城はギャル風に擬人化されました。
「よくなくなくなくな〜い?」と渋谷のJKでも恥じ入りそうなギャル語を用います。
ですがその言葉遣いと丸文字フォントに惑わされてはいけません、なかなかの博識。
安土城たんはお立ち台でジュリアナ扇子を振りまくり絶好調。「穴太源太左衛門(あのうげんたざえもん)が受理した天守台に東の京を築く」ことと「ジュリアナ東京」をかけているようです……。こじつけ甚だしいダジャレ。AKC31(アーケーチーみつひで)って……。
こうして信長の野望もバブルのように消えましたとさ!
「どっからみても波瀾万城2 彦根城」
赤鬼ってそういう意味じゃねえだろ! 祟られるぞ!
井伊直政の亡き後、家老が新城建築の相談をしています。そんな藩政でだいじょうぶか?
頭に唐破風を乗っけた男の娘彦根城たんが生まれました。普段はクネクネしてますが、怒ると怖いです。決め台詞は「ぜったいいーっ 許さないいー!!」
最後はやはりダジャレです。ほんとどう反応すればいいんですかねこのギャグは……?
「どっからみても波瀾万城3 松本城」
これと言って語るところのない、「松本城」篇。
「でしなの☆」という語尾が若干ウザイので割愛します。
ここまでヘンなとこだけをピックアップしましたが、桝田道也の諸作は情報量豊富でなかなか読ませるものがあります。
その分、寒いダジャレが威力を増すんですけどね。
(出典)「コミック 日本の名城」実業之日本社 マンサンQコミックス 2011
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