ざっかけないマンガたち

ちょっと変わったマンガを紹介します。

呪いのウォーキング(牧原若菜)

カニになりたい
に祟られる、犬・猫に祟られる、ヤドカリに祟られるよくある話です。
しかしカニに祟られる話はご存じですか?
カニを怒らせると怖いですよ……!?

先生のめんどくさい思いつきサワガニを飼うことになりました。
自称生き物大好きっ娘あさみちゃんが立候補で飼育委員を願い出ます。

わざわざ引き受けるのには当然理由があって、
大好きなショータくんいい子アピールをするためでした。
読者よ、これが女だ。

カニは全てを知っている
邪心はカニにバレているようです。
怒りのカニバサミ攻撃で抵抗。
しかしあさみちゃんも大概な面の皮で、利用価値がある限りは手放しません。
いや〜いい顔しますね!!

努力が実って、ショータくんがなびいた……!?

……と思ったら、ただのカニ好きと勘違いされてしまいました。
ショータくんもいい奴なんだか鈍感なんだか。
それ以来カニのことは「自然がイチバン!」と世話を怠るようになります。

あ〜あ言わんこっちゃない……
カニが泡を吹いて死にます。
うるうる目で今度はかわいそうアピしてますが、内心は大勝利
うれしくてしかたがない様子です。
しかし……?

!?
カニ歩きで横にしか歩けなくなりました。
これぞ、「呪いのウォーキング」。(終)

本篇所収の「戦慄!フラワーマーケット」は「戦慄!おおぐち女」に続く第2短篇集です。
初期のホラーに比べ、少女特有の狡猾な心理を描くのが巧みになっています。
私は茶化してばかりですが、牧原若菜は間違いなく少女ホラー随一の書き手ですのでこれからも応援していきましょう。

お次はまさかのスイカホラー!?
「ワレナイスイカ」

(出典)「戦慄!フラワーマーケット」より 牧原若菜 ちゃおホラーコミックス 小学館 2010

戦慄!フラワーマーケット (ちゃおホラーコミックス)

戦慄!フラワーマーケット (ちゃおホラーコミックス)