迷宮のドラゴン その1
思考停止必至の超クソ漫画
これを読まずにクソ漫画は語れない! 「エロとバトルと冒険って男のコだよな」という極めて単純な発想のもと、怪電波を垂れ流し盛大に自爆した漫画があります。そう、「迷宮のドラゴン」です。同人RPGかよとツッコミたくなる迷タイトル!
主人公神代竜二は兄の訃報を聞き、勤務先のペルーへ飛びます。遺品を整理している途中謎めいた美女の写真がハラリ。都合よく現れたその女に別荘へ案内された後、竜二は睡眠薬で眠らされてしまいました。そして筆舌に尽くしがたい淫夢を見るのです……。
「な なんだあれは―っ!?」
私が聞きたいです。ガコオーンって妙な擬音ですね。ガコオーンって。水木しげるが見たらブチギレそうな点描ドラゴンとそれに襲われる裸の婆さん。凄絶な図柄です。
ドラゴンと戦ってたらいつのまにかファックしてました。
夢だから仕方ないね。
と思ったら実は婆さんでした☆
もうヤダこの漫画。でも夢だから仕方ないね。
さっきから言っているように夢だったわけですが、左胸に謎の刺青が残されていました。
アイディアが充実しているはずの初回で夢オチという漫画界の大罪を犯す度胸には敬服せざるをえません。
なんとなく念力もゲット。
ちなみにこの紋章、3話からなかったことにされます。描くのめんどくさくなったんでしょうか。
これ以後悪の組織「ベニハナ建設」に命を狙われる竜二は
セッ○スと、
お座なりな勝利で突き進んでいきます。
行く手を阻むベニハナ建設の刺客たち。
さすがのイロモノ揃いです。
社員幹部は「企画室D課」「本部長」などと名乗り、タテ社会に染まったサラリーマンのような礼儀正しさを持ち合わせています。
実はみんな良い人なのでは?
「成年誌ならとりあえずセック○させとけ!」という安直過ぎる思いつきと、肉弾戦を一切描かず念力のみで解決するヘンテコバトル。
「迷宮のドラゴン」では誰もついていけない超展開が繰り広げられております。私に2巻のレビューを書く気力と体力は残されているのでしょうか……。
その2
(出典)「迷宮のドラゴン」全2巻 原作:川上ケイ 作画:峰岸とおる 日本文華社 1990
(参考文献)「マンガ地獄変」植地毅、宇田川岳夫、吉田豪、他著 水声社 1996
〈ブラック・ホール作家、峰岸とおるの脱力肉弾モノ『迷宮のドラゴン』〉ボンチャン執筆
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